『時計でよく聞く、並行輸入品ってなに?』
こんな疑問をお持ちではないですか?
結論から言うと「海外のブランド品が日本に入ってくる輸入ルートの違い」です。
そしてこの輸入ルートの違いが、正規品と並行輸入品それぞれのメリット・デメリットを生んでいるのです。
腕時計をはじめ、高級ブランド品を買おうと考えている方にとって、必要不可欠な知識なので、あとで「知っておけばよかった」とならないように、この記事でサクッと学びましょう。
今回の記事を読めば、正規品と並行輸入品それぞれのメリット・デメリットについて学べ、お得に買い物を進めることができます。
目次
1. 腕時計の正規輸入品と並行輸入品の違いとは?
✔海外のブランド品が日本に入ってくる輸入ルートの違い。日本での販売価格が異なる
✔正規輸入品: メーカーと正式に輸入・販売代理店契約を結んだお店で販売される商品。正規ルートで輸入されたもの
✔並行輸入品: メーカーと正式な輸入・販売代理店契約を結んでいない“第三者”が独自ルートで輸入し、販売される商品
正規品(=正規輸入品)と並行輸入品の違いは、ずばり「輸入ルートの違い」です。
どちらも正規の商品には変わりありません。ただ、輸入ルートが異なるだけです。
しかし、この輸入ルートの違いが、両者の違いを生み、それぞれメリット・デメリットを生んでいるのです。
次の章から、それぞれ詳しく解説していきます。
2. 正規輸入品とは?
✔メーカーと正式に輸入・販売代理店契約を結んだ“正規代理店”や“メーカー直営店”で販売される商品
✔正規のルートで輸入されたもの
✔百貨店やブティックに陳列されるもの
正規輸入品とは、メーカーと正式に輸入・販売代理店契約を結んだ“正規代理店”や“メーカー直営店”で販売される商品です。
通常、高級ブランドメーカーは、自分たちの世界観に合ったお店とスタッフ、金額で販売してほしいと考えています。
なぜなら、もし貧相なお店や、雑な接客、破格の値段で売られると、ブランドイメージが崩れてしまうからです。
それを防ぐために、ブランドは自らの世界観にあったお店・スタッフが必要になります。
そのために、日本で正式に代理店契約を結び、自分たちのコントロール下で商品を販売し、消費者の手元まで届けています。
このように、高級ブランドメーカーの商品が、正規のルートで日本に入ってきて、メーカーの希望価格で売られるのが「正規輸入品」です。
正規輸入品は、百貨店や銀座などの直営ブティックに並んでいます。
2-1. 腕時計の正規輸入品のメリット
✔最高の満足感
✔絶対的な安心感
✔アフターサービスの優遇
正規輸入品の最大のメリットは「最高の満足感」ではないでしょうか。
正規輸入品は、ブランドの世界観が凝縮されたお店で、専門のスタッフと対話をして購入することになります。
生涯思い出に残る、最高の満足感が得られると思います。
また、正規輸入品は、偽物や粗悪品が紛れ込まない、完全なコントロール下で手元まで届きます。
万が一粗悪品があったとしても、すぐに取り換えてくれるでしょう。
そういった、偽物の心配をしなくて良い、保証の厚さという「絶対的な安心感」があります。
さらに、「アフターサービスの優遇」も望めます。
全てのブランドではありませんが、一部の高級時計ブランドでは、無料で自社の時計オーナークラブに入会できたり、オーバーホールを割引価格で受けられたりします。
また、さらに上客になれば、ブランドの新作発表会やスペシャルディナーなどのイベントに御呼ばれすることもあるようです。
こういった、ブランドの一員であることを感じられる体験ができるのも、正規輸入品を購入するメリットだと思います。
ある意味、正規店で正規輸入品を購入する行為自体がブランドとも言えるでしょう。
2-2. 腕時計の正規輸入品のデメリット
✔割高感のあるメーカー希望価格
✔手に入らないブランドがある
✔手に入らないモデルがある
正規輸入品のデメリットは、やはり「割高感のあるメーカー希望価格」ではないでしょうか。
高級ブランドは、自社のブランドイメージを維持するために、あらゆる費用を投じています。
それは、お店の維持費からスタッフ教育、箱や紙袋、広告に至るまでです。
そして、そのための費用を我々消費者は払わなければなりません。
したがって、正規輸入品の価格が、商品本来の価値よりもどうしても割高になってしまうのは否めません。
(ただし、超人気モデルは並行輸入品よりも価格が安くなっている場合が多いです。ロレックスSSモデルやロイヤルオーク、ノーチラスなど)
また、日本に参入してきていないブランド品が欲しい場合、正規輸入品を手に入れることは不可能になってしまいます。
逆に、日本に参入してきているブランドでも、廃盤になってしまったモデルや、超人気のモデルは、正規店で買う事がほぼ絶望的です。
このように、手に入れられるブランドやモデルが僅かに限定されてしまうのも、デメリットの一つと言えます。
2-3. 腕時計の正規輸入品がおすすめなのはこんな人
✔割高な値段を払ってでも最高の満足感や安心感を得たい人
✔購入という行為自体を思い出にしたい人
✔ブランドの一員であることを感じたい人
3. 並行輸入品とは?
✔メーカーと正式な輸入・販売代理店契約を結んでいない“第三者”が独自ルートで輸入し、販売される商品
✔“第三者”は並行輸入を行う商社や、海外に直接買付けに行く小売店が多い
✔仕入れは海外にある正規販売店から買い付ける。その後、非正規ルートで輸入される
並行輸入品とは、メーカーと正式な輸入・販売代理店契約を結んでいない“第三者”が独自ルートで輸入し、販売される商品です。
その”第三者”とは、並行輸入を行う商社や、海外に直接買付けに行く小売店が多いです。
そして、彼らの買い付け先は、海外の正規販売店です。
彼らは為替レートや在庫状況などあらゆる情報ネットワークを駆使して、最も安い場所とタイミングで商品を買いつけることに注力しています。
決して偽物や怪しいものではなく、きちんとした正規のお店で購入された正規品が商品として日本に入ってきます(あたりまえですが)。
ただ、海外正規店で購入されてから、消費者の手に届くまでのルートが、メーカーのコントロール下でないこと=正規のルートではありません。
「非正規ルート」と聞くと、まるで密輸や密売のように聞こえてしまいますが、そんなことはなく、きちんとした商品とお店なので安心してください。
このように、海外の正規店で購入された正規品が、非正規のルートで輸入されたものを「並行輸入品」と言います。
そして、この並行輸入品を取り扱っているのが「並行輸入店」です。
並行輸入店は、銀座や中野など大都市の大きな街にあることが多いです。
3-1. 腕時計の並行輸入品のメリット
✔価格や維持費が安い
✔日本にはないブランドやモデルが手に入る
✔並行輸入店には時計のスペシャリストがいる
並行輸入品のメリットは何といっても「価格が安い」ということではないでしょうか。
海外からの買い付け業者は、買い付けのプロです。
為替レートや在庫状況などあらゆる情報ネットワークを駆使して、最も安い場所とタイミングで商品を買いつけることで、低価格を実現しています。
さらにメーカーのコントロール外なので、価格競争が起こり、さらに求めやすい値段になるのです。
そして並行輸入店では、オーバーホールを正規店よりもかなり安く行ってくれるところもあるので、維持費も安くなる傾向にあります。
また、日本にはないブランドやモデルが手に入るのもメリットだと思います。
日本に参入していないブランド品はもちろん、廃盤になってしまったモデルや、超人気モデルも手に入る確率が高いです。
(ただし、超人気モデルは正規品よりも価格が高くなっている場合が多いです。ロレックスSSモデルやロイヤルオーク、ノーチラスなど)
そして、並行輸入品を取り扱っている並行輸入店には、時計のスペシャリストがいます。
ブランドの正規店であれば、そのブランド専属のスタッフになってしまうので、おすすめしてくれる商品や知識の幅はどうしてもそのブランドに偏ってしまいます。
一方で、並行輸入店では、数多くのブランドとモデルを日夜扱っているので、店員さんの知識も幅広くなっています。
そのため、「こんな価格のこんな感じの時計がほしい」というニュアンスでも、幅広い知識と選択肢から良い商品を勧めてくれる可能性が高いです。
3-2. 腕時計の並行輸入品のデメリット
✔正規店の保証やアフターサービスで不利になる場合がある
✔偽物が紛れ込む可能性も0ではない
✔”ブランドの一員感”が薄い
並行輸入品のデメリットとして、まず「正規店での保証やアフターサービスで不利になる場合がある」が挙げられます。
ブランドによっては、正規ルートで購入された正規品でなければ、保証が効かなかったり、修理を受け付けてくれない場合もわずかにあります。
また、修理は受けられるが、割高になるケースもあります。
逆に、並行輸入品の差別なく、自社製品であれば全て平等に扱うというブランドも多いので、自分の欲しいブランドがどういう対応をしているのか、調べておくと良いと思います。
並行輸入店で購入した場合、安く修理やオーバーホールを受け付けてくれる場合も多いですが、交換部品や油が正規のものであるか、汎用品であるかどうかはわかりません。
やはり安心して修理したいのであれば、正規店に持ち込むのが良いと思います。
そして一番怖いのが、「偽物が紛れ込む可能性も0ではない」点です。
日本への輸入ルートが正規ではないため、どこかですり替えなども考えられなくはありません。
しかし、偽物はどこかのタイミングで必ずばれてしまいます。
そして、偽物を売ったとなれば、その並行輸入店の評判はガタ落ちで、商売をやっていけないでしょう。
そのため、歴史の長い、実績のある有名な並行輸入店であれば、この点は大丈夫だと思います。
信頼のおけるお店を見抜くポイントは、こちらの記事で詳しく書いています。
最後に、「ブランドの一員感が薄い」が挙げられます。
やはり、高級感や世界観の作りこみは、正規店と並行輸入店では差があります。
また新作発表会などのイベントに呼ばれる可能性もほぼ無いでしょう。
そのため、ブランドの一員感はどうしても低くなってしまいます。
3-3. 腕時計の並行輸入品がおすすめなのはこんな人
✔安く腕時計を買いたい人
✔入手困難な時計が欲しい人
✔欲しい時計がまだハッキリしていない人
4. 腕時計のネット販売ってどうなの?
✔ネットオークションやフリマアプリによる個人間売買は、初心者はやめた方がいい
✔ネット内のみで展開している業者はやめた方がいい
✔実店舗を構えていて、歴史と実績のある並行輸入店のネット販売であればOK
ネット販売ですが、基本的にはやめた方が良いと思います。
やはり時計は実物をみて、感触や状態を確かめて買うのが間違いないからです。
ただしそうは言っても、楽天などではポイントバックがかなり大きく、非常に魅力的なのも事実です。
実際、私も楽天で買い物はたくさんしますし、時計を買ったこともあります。
そこで考えたのですが、実店舗を構えていて、歴史と実績のある並行輸入店のネット通信販売であればOK(むしろ一番お得)だと思います。
ネット販売だからと言って、変な商品や売り方をすれば、すぐに実店舗に悪評が立って商売に影響が出てしまいますよね。
なので、長らく実績のあるお店のネット販売であれば安心できると思います。
信頼できる並行輸入店のインターネット販売を利用して、最も安くお得に時計を買う方法を書いている記事は下の通りです。
オメガの最新型シーマスターでシミュレーションした結果、約40%OFFで買う事ができるとわかりました。
5. まとめ
✔正規品と並行輸入品の違いはブランド品が日本に入ってくる輸入ルートの違い
✔正規品は割高感があるが、最高の満足感と安心感がある
✔並行輸入品は特別感は薄いが、価格が安く選択肢が広い
いかがだったでしょうか?
正規品と並行輸入品、どちらもそれぞれ良いところがあり、一概にどちらが良いとは言えません。
大事なのは、「自分にとって優先度が高いものは何か?」を考えることです。
優先度が高いものをより多く得られる方法で購入することが、最終的に「買ってよかった」と満足度を高めることになります。
そのための参考として、このブログが活きれば嬉しいです。
もしまだ腕時計選びで悩んだり、迷っているようでしたら「たったの3ステップで理想の腕時計を見つける方法」をまとめたので、これを読めば理想の時計にぐんっと近づくと思います。
ではまた!ありがとうございました。