『腕時計ブランドの所属グループを知っていますか?』
時計ブランドの多くは、どこかのグループに所属しており、基本方針やパーツ供給などは、少なからず所属グループに影響されるところがあります。
今回の記事では【時計界の派閥と三大グループ】について解説します。
この記事を読めば、時計業界についてサクッと学ぶことができ、さらに時計選びをしやすくなります。
目次
1. 各ブランドの所属グループ
上の図が各ブランド所属グループを表す相関図です。
いかがでしょうか?
私は「え、あのブランドとあのブランド同じグループだったのか」とか「あー、このブランドとこのブランド雰囲気似てるからなんとなくわかる」など意外と発見があって面白かったです。
2. 三大グループの特徴
図を見てわかる通り、多くのブランドがどこかしらのグループに所属しており、独立しているブランドは少ないです。
グループの中でもSWATCH(スウォッチ)グループ、RICHEMONT(リシュモン)グループ、LVMHグループは時計界の三大グループとして認知されています。
そこでこの記事では、その三大グループの特徴を紹介したいと思います。
2-1. スウォッチグループ
1983年に誕生した時計界最大のグループ。
1969年にセイコーがクォーツ時計を発表したことに端を発した、「クォーツクライシス」により、スイスの機械式時計メーカーは次々と廃業に追い込まれていった。
それでも何とか生き延びたメーカーたちも、下火の状態が続いていた。それぞれ独立していた、小規模グループが生き残るため、そして日本の時計からシェアを取り戻すために大連立が組まれた。
これがスウォッチグループの始まりである。
スウォッチグループは「ブレゲ」から「ティソ」まで、低価格帯から高価格帯のブランドまでバランスよく構成されている。
特に「ETA」社という、世界最大級のムーブメントメーカーが傘下にいて、安定したムーブメント供給ができるため、安価に時計を製造・整備することができる。
個人的なイメージは「運動が出来て、誰にでもフレンドリーなクラスの人気者」。
2-2. リシュモングループ
1988年にカルティエを筆頭として誕生したラグジュアリー・グループ。
世界3大ラグジュアリー・コングロマリットにも数えられている。
傘下には世界三大時計の「ヴァシュロン・コンスタンタン」、ドイツの至宝「ランゲ・アンド・ゾーネ」、超絶技巧ブランドの「ジャガールクルト」などビッグネームが多数揃っている。
上品で正統派な時計をつくるブランドが多い。
ムーブメント会社は「ヴァル・フリエ」社がいるがスウォッチグループのETAほど大きくはないので、各ブランドとも自社ムーブメントの開発を進めている。
リシュモングループは、オーバーホールや修理を差別なく行っている(例えば、スウォッチグループのブランドでは、並行輸入品であったり保障カードが無かったりすると、整備費用が倍になったりする)。
個人的なイメージは「真面目で成績優秀な優等生。クラスの正統派学級委員長」。
2-3. LVMHグループ
1987年にルイ・ヴィトンを中心に誕生したラグジュアリーグループ。
世界3大ラグジュアリー・コングロマリットにも数えられている。
他の2グループに比べて、ファッションハイブランドが数多く入っている。
そのためか、「ウブロ」「ゼニス」「タグホイヤー」など、前衛的/革新的なデザインのブランドが多い。
個人的なイメージは「派手で奇抜なファッションで目立つ、クラスのファッションリーダー」。
3. 独立ブランド
独立を守っているブランドとしては、「パテック・フィリップ」「オーデマ・ピゲ」「ロレックス」「セイコー」「カシオ」などがあります。
どのブランドもビッグネームで、かつ超人気ブランドです。やはり、このレベルでないと独立して経営できないのでしょう。
「ブライトリング」は長年、独立ブランドとして経営されてきましたが、2017年にCVCキャピタル・パートナーズに買収されました。
4. まとめ
いかがだったでしょうか?
時計を購入するにあたり、直接的にはあまり考慮しないかと思いますが、参考程度に頭の片隅に入れておいて頂ければ参考になるかと思います。
もしまだ腕時計選びで悩んだり、迷っているようでしたら「たったの3ステップで理想の腕時計を見つける方法」をまとめたので、これを読めば理想の時計にぐんっと近づくと思います。
ではまた!ありがとうございました。
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