腕時計のある人生

【保存版】腕時計ブランド格付け (中編)

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『時計が欲しいけど、どのブランドの時計を買うべきか?ブランドの立ち位置を知りたい』

こんな風に思ったことはないでしょうか?

この記事は、そんな思いを解決するために、”某有名高級時計雑誌の腕時計コメント大賞”も受賞した私が作成した「腕時計ブランド格付け表」を用いて、主要ブランドの立ち位置と特徴を紹介するシリーズ。

この記事を読めば【人気時計ブランドの特徴と立ち位置】をサクッと学ぶことができます。

第二回目の中編は、実用時計の最高峰というだけあって、群雄割拠のクラスです。

それでは、さっそく各ランクと代表的なブランドの紹介をしていきたいと思います。

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1. 腕時計ブランド格付け表

今回は真ん中の2段のクラスについて紹介していきます。

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2. 各ランクと主要ブランドの特徴 (中編)

2-1. 工業製品の頂点級

工業製品の頂点級のブランド
◎新品正規品でおおよそ70~80万円くらいの価格帯
ロレックス

その名の通り、工業製品として頂点のクラス。

堅牢で高精度であり、まさに実生活において非常に頼もしいパートナー。

2-1-1. ロレックス

ロレックスの特徴
圧倒的な堅牢性と精度の高さ
高い品質と資産価値
各分野で歴史に残る有名な時計が多く、ストーリーが豊富

ロレックスの製品は、とにかく「堅牢」「高精度」

ロレックスが使用している904Lというステンレスは傷や腐食に強いものの扱いが難しく、時計ブランドとしてはロレックスしか扱えないと言われている。

また通常の機械式時計は日差+/-20秒が一般的なのに対して、ロレックス製品は全て日差+/-2秒という超高精度を実現。

さらにその歴史も数々の逸話に彩られている。その結果、実用時計の頂点と言われ、非常に高い資産価値を持つ。

最近になって、オーバーホールの周期を通常の2倍である8~10年で良いことがアナウンスされた。機械自信の表れでもある。

何かの分野において突出しているブランドは多々あるが、すべての面でバランスが良いのはロレックス。

クロノグラフの「デイトナ」、ダイバーズウォッチの「サブマリーナ」、パイロットウォッチの「GMTマスターⅡ」、3針スポーツの「エクスプローラー1」など、各分野の歴史的なモデルを多数有する。

私が初めて買った高級時計がロレックスのサブマリーナでした。なぜ初めての時計に選んだのか?その経緯と理由について書いた記事はコチラです。

2-2. 実用時計の最高峰級

実用時計の最高峰級のブランド
◎おおよそ50~70万円くらいの価格帯
オメガ
IWC
ブライトリング
グランドセイコー
パネライ
ゼニス
カルティエ
ウブロ

実用時計の最高峰のブランドたち。

豊富な歴史を持ち、特定の分野においてロレックス以上の実績を持つこともあるクラス。

どれをとっても一生ものの価値がある。

2-2-1. オメガ

オメガの特徴
究極の耐磁性と耐久性を持つ「コーアクシャル」ムーブメント
「マスタークロノメーター」というオメガの新規格
月面に降り立った「スピードマスター」と、ジェームズボンドの腕時計「シーマスター」が二枚看板

オメガの一番の特徴は「コーアクシャル」というムーブメント。

マスタークロノメーターという究極の試験を課し、最強ともと言えるスペックを持つ。

特に「耐磁性」はずば抜けていてMRIに入れても壊れないほど。電化製品や磁力にさらされる現代の強い味方である。

また、通常時計のオーバーホールが3~5年周期なのに対して、コーアクシャルはオーバーホール周期が8~10年となっておりランニングコストが安いことも特徴。

2018年7月以降の購入品は国際保証がロレックスと同じ5年に延びた。

NASAの公式時計として月面に降り立った「スピードマスター」や、ジェームズボンドの時計としても名高いダイバーズウォッチ「シーマスター」が二枚看板。

スピードマスターが月面にたどり着くまで、そして大事故から宇宙飛行士を救い、地球に帰還させた物語はコチラです。

2-2-2. IWC

IWCの特徴
スイスの中では珍しいドイツ語圏に位置するブランド。ドイツらしい上品で剛健な製品を作る
この価格帯では珍しく、自社製品であれば永久に修理することを謳っている
価格帯によって汎用ムーブメントと自社ムーブメントを使い分ける合理的な経営

スイスの中でも珍しいドイツ語圏に位置するブランド。

そのためか、ドイツらしい上品で剛健な製品を作る。 このクラスでは珍しく、自社製品であれば永久に修理することを謳っている。

エントリー機には、汎用ムーブメントを改造して搭載しコストカットを実現する一方で、複雑機構時計も製作するなど合理的な経営をしている。

最近になって、国際保証は8年間保証とした。

多様なラインナップを持つが、1930年代からイギリス空軍に納入していたパイロットウォッチ「マーク」シリーズや、同じく1930年代に航海を続けるポルトガル商人のために製作した「ポルトギーゼ」が特に人気。

IWCについては、コチラの記事でも触れています。

 

 

2-2-3. ブライトリング

ブライトリングの特徴
パイロットウォッチの雄
自動巻きクロノグラフを世界で最初に発表したメーカーの一つ
すべての製品がクロノメーター規格の精度を誇る

パイロットウォッチの雄。

1910年代、飛行機の黎明期に、クロノグラフ(ストップウォッチ機能付き時計)を世界で初めて開発。

さらに1969年には、自動巻きクロノグラフを世界で最初に発表したメーカーの一つとなった。

航空機の進化に合わせて自社の時計も発展を遂げてきた。

特に1952年に製作された「ナビタイマー」は、クロノグラフと回転尺を搭載し、パイロットが様々な計算をできるようにした(フライトコンピューターと呼ばれる)。

2000年代に入ってからは、すべての製品をクロノメーター級(精度が日差-4~+6秒)にするなど進化を続ける。

ブライトリングの”翼B”のロゴは、個人的に全ブランドの中で一番好み。

ブライトリングとパイロットウォッチについては、コチラの記事で詳しく解説しています。

 

2-2-4. グランドセイコー

グランドセイコーの特徴
究極の普通さと、普通ではない究極の輝きを持つ製品
独特な文字盤と細部のクオリティの高さ
「スプリングドライブ」という機械式とクォーツのハイブリッドムーブメント

1961年にセイコーから独立して歩みだした、日本のクラフトマンシップの結晶ともいえるブランド。

セイコーがクォーツ(電池で動く時計)の生みの親ということもあり、クォーツ時計のラインナップも充実。

さらに機械式とクォーツの配合モデルである「スプリングドライブ」は他社には真似できない唯一無二の存在。

“究極の普通”というコンセプト通り、一見普通の時計なのだが、その仕上げの美しさは普通ではない

世界五大時計にも匹敵するレベルだと個人的には思う。

「基本を実直に磨き続けるとこうなるのか」と、感動すら覚える。

文字盤に和を感じるモデルも多く、海外ファンも非常に多くいる。

特に「雪白(スノーフレーク)」文字盤や幾何学模様の文字盤は世界でも類を見ない存在。

個人的に特に好きなのは「SBGW231」「SBGA407」

グランドセイコーの設立とそのロゴに秘められた想いについての考察した記事はコチラ。かなり胸熱です。

2-2-5. パネライ

パネライの特徴
ユニークな歴史とストーリー性
パネライならではの柔らかい雰囲気
一目でわかるアイコニックな見た目

1860年イタリアのフィレンツェで創業したブランド。

そのためか、どこか柔らかく、独特の雰囲気を醸し出す時計が特徴。大人の休日カジュアルには最高の相棒となる。

そして、ダイバーズウォッチの歴史を語る上では外せないブランドである。

しかし、その歴史は謎に包まれており、1930年代にイタリア海軍の特殊潜水工作部隊に納入されはじめ、近年まで門外不出のブランドであった。

市場の明るみに出るのは、実に1992年、冷戦終結以降である。その独特のデザインから、2000年代の”デカ厚時計”ブームを作り出した。

最近になって、国際保証は8年間保証とした。

近年では小さいサイズ展開も進み、日本人の腕にもなじみやすくなっている。

パネライの詳しい解説と潜水時計の歴史についてはコチラ。

2-2-6. ゼニス

ゼニスの特徴
クロノグラフの超名門ブランド
「エルプリメロ」は歴史的にも重要でありファンも多い時計
古くからパイロットウォッチも作っている

クロノグラフ(ストップウォッチ機能付き時計)の超名門ブランド。

ゼニスには「エルプリメロ」というモデルがあるが、実はそれはムーブメントの名前である。

ムーブメントの名前がそのまま時計のモデルになるほど、「エルプリメロ」というムーブメントは歴史に残る名機であり、ファンが多い。

かの有名なロレックスの「デイトナ」という時計でさえも、1988~2000年までエルプリメロを搭載していたほど。

また、スケルトンモデルも多く、名機エルプリメロを存分に見て楽しむことができるのも嬉しいポイント。

一方でパイロットウォッチの名門でもあり、1900年代からパイロットウォッチを作っていた。

“Pilot”と文字盤に書くことができるのはゼニスのみ。

近年、次々と意欲作を精力的に発表している。

ゼニスと世界中の時計ファンを救った一人の時計技師、そして名機エルプリメロの物語はコチラ。

2-2-7. カルティエ

カルティエの特徴
世界で初めてパイロットウォッチとメンズ腕時計を製作した
アール・デコ調の時計を得意とする
世界三大時計グループ「リシュモン」の盟主も務める

「王の宝石、宝石の王」と謳われるカルティエ。

ジュエリーブランドのイメージが強いカルティエだが、実は時計の歴史はとても古く、「サントス」「タンク」など名作を多く輩出している。

それどころか、世界で初めて男性用の腕時計を作ったのもカルティエである。

1904年、飛行機の黎明期に友人のアルベルト・サントスから飛行機の飛行中でも見やすい時計が欲しいと相談され、製作したのが「サントス」である。

これが、現在の男性用腕時計の始まりであり、礎となっていることはあまり知られていない。

また腕時計の世界三大グループの”リシュモン”の盟主も務める。

その名に恥じない、高貴でエレガントな時計を作っている。

カルティエのサントスとラグジュアリーな時計について書かれている記事はコチラ。

2-2-8. ウブロ

 

ウブロの特徴
「異なる素材とアイデアの融合」をテーマにしている
革新的で前衛的な時計が多い
スポーツ選手・アーティスト・経営者など、挑戦者そして成功者に愛されるブランド

様々な素材を使用したり、カラフルな時計を展開したりと、このクラスでは最も前衛的

サイズも大きいものが多い。一目でパッと目を引く時計を作っている。

そのためか、スポーツ選手やアーティスト、経営者など、いわゆる“挑戦者”や”成功者”に好まれやすいという印象。

一方で、スポーティなテイストを残しつつもシンプルな時計も作っている。

このクラスの時計はいずれも100年以上続くブランドばかりだが、創業40年程度でこのクラスに入ってくることからもわかるとおり、とても勢いのあるブランド

そんなウブロを漢字一文字で表すなら?私はこんな漢字が思い浮かびました。

3. まとめ

腕時計ブランド格付け(中編)まとめ
50万円~70万円くらいの一番おいしい価格帯
歴史があり、スペックも高く、実用時計として使い勝手が良いブランドが多く並ぶ
初めての一本としても、一生モノの一本としてもおすすめ

いかがだったでしょうか?

中編では「一生使える実用時計の最高峰ブランド」を紹介しました。

いずれも歴史が深く、誕生背景もしっかりしているので面白いブランドです。

このレベルの時計は、頑丈でスペックが高く、実用時計として使い勝手が良いので、初めての一本としても、一生モノの一本としても非常におすすめです。

それだけに、群雄割拠で選ぶのが大変ですが、そこがまた面白いところでもあると思います。

以下、おすすめの記事を載せておくので、参考にしてみてください。

もしまだ腕時計選びで悩んだり、迷っているようでしたら「たったの3ステップで理想の腕時計を見つける方法」をまとめたので、これ読めば理想の時計にぐんっと近づくと思います。

ではまた!ありがとうございました。

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