『色んな時計のブランドの特徴やイメージをサクッと知りたい』
このように考えたことはないでしょうか?
今回の記事は「人気の腕時計ブランド16社」のイメージを【漢字一文字】で表します!
この記事を読めば、人気ブランド16社の特徴をサクッと学ぶことができます。
目次
1. 人気の腕時計ブランド16社を漢字一文字で表してみた
1-1. パテック・フィリップ:「光」
全ブランドの頂点と言われるパテック・フィリップ。
パテック・フィリップをイメージして、すぐに浮かんだ漢字が「光」でした。
やはりパテック・フィリップの時計にはオーラがあります。
そのオーラは神々しくもあり、後光がさしているかと思う程です。
そして、商品展開のバランスの良さ、時計のサイズ感や文字盤のバランス良さなど、すべてにおいてバランスが良いです。
「光」という漢字も、放射状に部位が伸びており、バランスが良いですよね。
そんなことからも、光という漢字が浮かんだのだと思います。
1-2. ヴァシュロン・コンスタンタン:「歴」
ヴァシュロン・コンスタンタンは1755年創業以来、一度も経営が途切れていない世界最古の時計ブランドです。
代々受け継がれてきた歴史の深さが圧倒的に深いことから、「歴」という漢字がまず浮かびました。
そして歴には「歴歴」という「地位・身分などの高い人々。その方面の一流の人々」という意味の言葉もあります。
まさにヴァシュロン・コンスタンタンは高貴かつ超一流のブランドなので、歴歴という言葉がぴったりだと思います。
1-3. オーデマ・ピゲ:「槍」
世界三大時計ブランドであるオーデマ・ピゲは、バランスの良い他の二社と違い「ロイヤルオーク」というモデルが突出して人気です。
つまり一本鎗というイメージがあります。
一本鎗というと「なんだそれだけか」と思うかもしれません。
しかし、このロイヤルオークの鋭く威風堂々としたオーラは圧倒的です。何者も穿つほどです。
そんなところから「槍」という漢字が思い浮かびました。
漫画ワンピースでも、こんな名言がありますよね。
「全身に何百の武器を仕込んでも、腹にくくった”一本の槍”にゃ適わねェこともある」byゼフ
1-4. ランゲ・アンド・ゾーネ:「士」
ランゲアンドゾーネの創業の物語が個人的に好きなので、簡単に紹介させていただきます。
ランゲアンドゾーネは1845年、アドルフ・ランゲによりドイツのザクセン州グラスヒュッテの村で創業されました。
元々宮廷時計師の弟子であったランゲは、時計修行の旅を終えた後、資源枯渇などで貧困に苦しんでいたグラスヒュッテを救う為、時計産業による村おこしをはじめます。
そして社名の通り、”ランゲとその息子たち”によって、ドイツ時計の聖地へと変貌していったのです。
ランゲアンドゾーネは、第二次世界大戦から軍需工場として接収され、空爆により焼失してしまうのですが、ベルリンの壁崩壊後、4代目ウォルター・ランゲによって見事に復興を果たします。
そして、復活から極僅かの期間で、世界五大時計に数えられるほどの地位にまで上り詰めています。
世界五大時計ブランドは4社がスイスのブランド、唯一このランゲアンドゾーネのみドイツのブランドです。
弱きを助け、逆境を乗り越え、巨大勢力に食い込む…まさにその歴史は”名士”そのものですよね。
さらにランゲの時計つくりは「二度組」という非常に手間のかかる作業を行う事によって、ムーブメントまで究極の美しさを誇ります。
年間生産本数が極めて少なくなってしまっても、完璧を求める姿勢もまた「士」そのものだと思います。
さらに、ランゲの特徴である“アルファ針”という時針・分針は剣のようにもみえるので、「士」という漢字が浮かびました。
1-5. ブレゲ:「才」
1775年に天才時計技師ルイ・ブレゲによって創業されたブレゲ。
ルイ・ブレゲは、世界初の腕時計や自動巻き機構、クロノグラフ、トゥールビヨンなど、今日では時計の常識となっている機構を次々に発明しました。
そのため、彼は「時計の歴史を2世紀早めた時計技師」「時計界のレオナルドダヴィンチ」と呼ばれています。
彼の顧客は歴史上の人物も多く、あのマリーアントワネットやナポレオン・ボナパルトも名を連ねています。
さらに彼の一族は、ヘリコプターを発明したりもしています。
「鬼才: 人間離れした才能」、「天才: 天性の才能」、「奇才: 世にまれな才能」、「秀才: すぐれた学問的才能」
全ての「才」をもったルイ・ブレゲとその意思を受け継いでいる「ブレゲ」。
そんなところから、「才」という漢字が真っ先に思い浮かびました。
1-6. ジャガールクルト:「技」
ジャガールクルトと言えば、1833年の創業以来、数々の発明や特許、1000種類以上のムーブメントを製造し、あの世界三大時計の全てにムーブメントを供給していた程の真のマニファクチュールです。
その技術力の高さ故、時計だけではなく、「時計製造のための機械」における発明を繰り広げ、ミクロン単位を測定できる史上初の計器「ミリオノメーター」なども発明しています。
さらに発想も良い意味で変態的で、室内の気圧差だけで半永久的に動き続ける時計や、クオーツ時計のようにステップ運針する機械式時計など、他のメーカーには到底できない離れ業も持ち合わせています。
まさに超絶技巧の技術屋ブランドというイメージから「技」という漢字がすぐに思い浮かびました。
1-7. ロレックス:「堅」
ロレックスの製品は、とにかく「堅牢」「高精度」です。つまり、究極の実用性を誇ります。
ロレックスが使用している904Lというステンレスは傷や腐食に強いものの扱いが難しく、時計ブランドとしてはロレックスしか扱えないと言われています。
また通常の機械式時計は日差+/-20秒が一般的なのに対して、ロレックス製品は全て日差+/-2秒という超高精度を実現。
その結果、実用時計の頂点と言われています。
何かの分野において突出しているブランドは多々ありますが、すべての面でバランスが良いのはロレックスです。
さらにロレックスは、非常に堅実な経営をしています。
売れるからと言って、過剰に生産することもなければ、コロコロとデザインを変えたり、新しいモデルや複雑時計に手を出したりしません。
ただ実直に、昔からあるモデルをひたすらにブラッシュアップし続けています。
究極の実用時計を作るという哲学に基づいており、ブレることがありません。
日本においては、バブル時代の影響からか、時計を良く知らない人からは「成金」のイメージが強いですが、世界の時計愛好家から見れば、非常に手堅い真面目なブランドというイメージです。
堅牢・堅実というイメージから「堅」という漢字が思い浮かびました。
1-8. オメガ:「進」
オメガの一番の特徴は「コーアクシャル」というムーブメントです。
マスタークロノメーターという究極の試験を課し、最強ともと言えるスペックを持ちます。
特に「耐磁性」はずば抜けていてMRIに入れても壊れないほどで、おそらく全機械式時計の中でも一番ではないでしょうか。
また、通常時計のオーバーホールが3~5年周期なのに対して、コーアクシャルはオーバーホール周期が8~10年となっておりランニングコストが安いことも特徴。
オメガは、このように常に進化し続けているブランドです。
人気モデルは、NASAの公式時計として月面に降り立った「スピードマスター」、ジェームズボンドの時計としても名高いダイバーズウォッチ「シーマスター」が二枚看板です。
さらにオリンピックの公式時計を務めるなど、スポーティかつアクティブなイメージが強いです。
進化・アクティブというイメージから「進」という漢字が思い浮かびました。
1-9. IWC:「品」
スイスの中でも珍しいドイツ語圏に位置するブランド。
そのためか、ドイツらしい上品で剛健な製品を作ることで知られています。
このクラスでは珍しく、自社製品であれば永久に修理することを謳っています。
エントリー機には、汎用ムーブメントを改造して搭載しコストカットを実現する一方で、複雑機構時計も製作するなど合理的な経営をしています。
IWCはこの価格帯に珍しく、複雑時計も作るなど、多彩なラインナップを持ちます。
特に人気なのは、1930年代からイギリス空軍に納入していたパイロットウォッチ「マーク」シリーズや、同じく1930年代に航海を続けるポルトガル商人のために製作した「ポルトギーゼ」です。
スポーティなモデルでも、主張が強すぎることはなく、控えめでありながらも良い品であることを感じさせてくれます。
上品さと品数の豊富さから、「品」という漢字が思い浮かびました。
1-10. ブライトリング:「翼」
ブライトリングは、1910年代飛行機の黎明期に、クロノグラフ(ストップウォッチ機能付き時計)を世界で初めて開発。
さらに1969年には、自動巻きクロノグラフを世界で最初に発表したメーカーの一つとなりました。
航空機の進化に合わせて自社の時計も発展を遂げてきた歴史があります。
特に1952年に製作された「ナビタイマー」は、クロノグラフと回転尺を搭載し、パイロットが様々な計算をできるようにしました(フライトコンピューターと呼ばれる)。
ナビタイマーは瞬く間にパイロットたちのお気に入りとなり、ブライトリングはアメリカパイロット協会の公式時計として採用されました。
これによりパイロットウォッチのといえばブライトリングという構図がより強固になっています。
そんな歴史からか、ブライトリングのロゴはBに錨と翼を組み合わせたものです(最近になって、社長が変わり、シンプルなBに戻されました)。
翼Bのロゴは個人的に大好きであることと、パイロットウォッチのイメージが強いことから、「翼」の漢字が思い浮かびました。
1-11. グランドセイコー:「磨」
1961年にセイコーから独立して歩みだした、日本のクラフトマンシップの結晶ともいえるブランドです。
セイコーがクォーツ(電池で動く時計)の生みの親ということもあり、クォーツ時計のラインナップも充実しています。
さらに機械式とクォーツの配合モデルである「スプリングドライブ」は他社には真似できない唯一無二の存在です。
グランドセイコーの時計は、針やインデックス、時計の本体や尾錠に至るまで磨きが凄まじく、室内の照明下でさえ、凛とした光を放ちます。
これをグランドセイコーは“光を研ぐ”と表現していますが、まさに言い得て妙です。
“研ぐ”という言葉から、私が真っ先に連想するのは日本刀ですが、まさに美術館に展示されている日本刀のようなオーラと輝きを放っています。
私は、オーラのある時計をしている人が居ると、その時計につい目が釘付けになってしまうのですが(悪い癖)、釘付けになってしまう率が最も高いのがグランドセイコーです。
グランドセイコーは、「最高の普通を作る」という理念を掲げているのですが、この磨きこみと輝き方は普通ではありません。
普通、つまり基本を極めると、ここまで輝く美しい時計が作ることが出来るのかと感動さえしてしまいます。
圧倒的な磨きこみと輝き、基本を磨く姿勢から「磨」という漢字が思い浮かびました。
1-12. パネライ:「潜」
パネライは1860年にイタリアで時計店および時計学校として創業されました。
1936年、パネライはイタリア海軍の要請で特殊潜水部隊のための時計「ラジオミール」を開発します。
当時時計は戦果を左右するほどの重要物であり、ラジオミールは軍事機密事項としてイタリア海軍のみに納入をし続け、市場に出ることはありませんでした。
しかし、1990年代に冷戦が終わり、平和な時代が訪れると、徐々に軍需規模は縮小し、パネライはいよいよ民生品を作り始めます。しかし、知名度はゼロでした。
そんなあるとき、一人の映画俳優がパネライの時計を気に入り、オーダーしては知人に配ったりしていました。その俳優こそが、あのシルベスター・スタローンです。
そして、1997年、彼の配った時計がリシュモングループのお偉いさんの目に留まり、パネライは名門リシュモングループ入り。
翌1998年の国際展示会で鮮烈なデビューを果たし、2000年代のデカ厚時計ブームを巻き起こしました。
1860年の創業から140年間日の目を見ることがなかったパネライ。
それゆえに独自の形状、独自の技術で進化していき、それが日の目を浴びた瞬間に世界でブレイク、鮮烈のデビューを果たしました。
潜水時計の第一人者である歴史と、長らく市場に出なかった特殊な歴史から「潜」という漢字が思い浮かびました。
1-13. ゼニス:「動」
ゼニスは世界初の自動巻きクロノグラフを開発した一社でもあります。
ゼニスの自動巻きクロノグラフ「エルプリメロ」は、生きた化石と言えるほどに、古典的な構造をしているだけでなく、1秒間に10振動という最速のハイビートを刻むことがマニア心をくすぐっています。
いわば、クラシックレーシングカーのようなもので、今なお時計マニアから非常に人気を博しています。
かの有名なロレックスの「デイトナ」という時計でさえも、1988~2000年までエルプリメロを搭載していたほどです。
また、エルプリメロには面白い物語があるので、少し紹介します。
アメリカ資本に買収されたゼニスは、「これからはクォーツの時代だから、機械式の資料は全て破棄するように」と、オーナーから通達されました。
これは、ゼニスの渾身の力作である「エルプリメロ」も同じでした。
一人の時計技師がオーナー陣に「きっとまた機械式時計の時代が来るから、資料は残したい」と懇願しました。しかし、それは却下。全て破棄との命令が下されてしまいました。
時は流れ1980年代、機械式時計の良さが見直されるようになり、ゼニスも機械式時計を復活させたかったものの、機械式時計の資料は全く残っていませんでした。
困り果てていたところに、あの時計技師が、機械式時計の資料を持ってきました。
実は、オーナー陣に資料の破棄を命令された後、彼は独断でこっそりと資料を持ち帰り、屋根裏部屋に隠していたのでした。
これにより、ゼニスはエルプリメロの生産を再開する事ができ、今日でもクロノグラフの名門としての地位を維持しています。
そして彼の英断は、歴史的名機エルプリメロを守り、世界中の全時計ファンから英雄として認識されています。
このようにエルプリメロは歴史的意義やストーリー性が高く、また機械的機構もマニア心をくすぐる物があり、おすすめです。
また、スケルトンモデルも多く、名機エルプリメロの鼓動を見て楽しむことができるのも嬉しいポイント。
ゼニスといえば振動(ハイビート)ということで、「動」という漢字が思い浮かびました。
1-14. カルティエ:「宝」
「王の宝石商、宝石商の王」と謳われるカルティエ。
ジュエリーブランドのイメージが強いカルティエですが、実は時計の歴史はとても古く、「サントス」や「タンク」など名作を多く輩出しています。
それどころか、世界で初めて男性用の腕時計を作ったのもカルティエです。
1904年、飛行機の黎明期に友人のアルベルト・サントスから飛行機の飛行中でも見やすい時計が欲しいと相談され、製作したのが「サントス」です。
これが、現在の男性用腕時計の始まりであり、礎となっていることはあまり知られていません。
また腕時計の世界三大グループの“リシュモン”の盟主も務めています。
その名に恥じない、高貴でエレガントな時計を作っています。
そんなブランド性や歴史的偉業、高貴さから「宝」という漢字が思い浮かびました。
1-15. ウブロ:「異」
1979年創業と、時計業界の中ではかなりの新参者でありながら、メキメキと頭角を現しているウブロ。
ウブロといえば「異なる素材とアイデアの融合」をテーマに時計を作り続け、その時計の多くは「革新的で前衛的」です。
創業当時は、ゴールドにラバーベルトという高級時計としては異例の組み合わせの時計を作ったりしていました。
当時はあまり理解されなかったそうですが、今ではよくある組み合わせです。創業当時から”ウブロらしかった”ことが伺えます。
ウブロはスポーツ選手やアーティスト、経営者など挑戦者そして成功者に愛されるブランドでもあります。
それは恐らく、ウブロの革新性や挑戦的な姿勢にシンパシーを感じているのかもしれません。
このクラスの時計はいずれも100年以上続くブランドばかりですが、創業40年程度でこのクラスに入ってくることからもわかるとおり、とても勢いのあるブランドです。
異なる素材の融合、正統ではない時計作り、スピード成長が異例などから、「異」という漢字が思い浮かびました。
1-16. セイコー:「全」
セイコーは1881年に創業された、日本が世界に誇るブランドです。
低価格帯から中価格帯まで、時計の総合デパート呼べるほど、全方位のレパートリーを揃えます。
しかもこの価格帯では、極めて珍しい細かなパーツから全て自社で製造する真のマニュファクチュールです。
低価格ながら品質が高いので、世界中にセイコーファンがたくさんいます。
全方位のレパートリー、一から十まで全て自社で製造する点、たくさんのファンに愛されているところから「全」という漢字が思い浮かびました。
2. まとめ
いかがだったでしょうか?
あくまで私のイメージですが、パッと思いついた漢字を当てはめてみました。
イメージは人それぞれなので、「あ~わかる」というものや「これはちょっと違うかな」というものもあったと思います。
どのブランドの時計を買おうか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
以下の動画で、今回の内容を映像でさらに分かりやすく解説しています。
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ではまた!ありがとうございました。