腕時計のある人生

あの時計ブランドが似合う年齢は?30歳で買いたい記念時計を考える

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皆さんは「○○歳でこの時計がほしい!」みたいな目標ってありますか?

前回の記事その時計買って大丈夫?失敗しない時計の選び方とコレクションの仕方でも書いたように、私には30歳、40歳、50歳で買いたい時計(目標)があります。

そんな私は29歳。あと3か月で30歳になります。30歳の時計、何にしようか…?と、悩みに悩んで決めました!

今回の記事では、その記念時計にたどり着くまでの考え方と、候補の9本を紹介したいと思います。

※結局何に決めたのかは、まだ秘密とさせてください。笑

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時計ブランドの似合う年齢と考え方

出典: Patek Phillipe HP

これは完全に私の感覚ですが、それぞれの時計のブランドに似合う年齢というものがあると思います。

もちろん、これは完全に個人的な感覚なので、人それぞれ、好きな時計を好きな年齢でつければ良いと思います。

ただ私の中では、例えば私が20歳でパテック・フィリップをしていたら、なんかしっくり来ない気がするのではないかと思ってしまいます。

私の感覚で、それぞれのブランドの”似合い始める”年齢を以下に書いていきます(モデルにも寄りますが、平均的に考えています)。

パテック・フィリップ: 45歳~

ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマピゲ、ランゲアンドゾーネ、ブレゲ: 40歳~

ジャガールクルト、ブランパン、ピアジェ、ショパール: 35歳~

ロレックス: 30歳~

IWC、オメガ、ブライトリング、グランドセイコー、パネライ、ゼニス、カルティエ、ウブロ: 25歳~

こんなところでしょうか?

しかし、時計は似合うドンピシャの年齢で買うのではなくて、5~10年後に似合う時計を買うのが良いと考えています。

例えば、25歳でロレックスを買う、35歳でヴァシュロン・コンスタンタンを買うという具合です。

つまり、自分の年齢よりもレベルが高いものを買うという事です。

そうすることで、時計が多くのことを教えてくれると思いますし、自分にも磨きがかかって、時計のレベルまで引っ張り上げてくれるような気がします。

また、段々とその時計が似合っていくようになり、長く時計を楽しむことができるのではないかと思います。

私が30歳で買いたい時計の条件

さて、時計ブランドと年齢の関係の持論を書いたところで、いよいよ30歳の記念時計を検討していきたいと思います。

ただしこの条件や候補時計がすべての人に当てはまるとは思いません。

私は独身で、寝ても覚めても時計のことを考えているほど時計が大好きなので、必然と掛ける予算が大きくなっていることを予め言っておきます。。汗

条件1: ロレックス以上のブランド

一つ目の条件は、ロレックス以上のブランドです。

26歳の時に初めて買った時計がロレックスのサブマリーナなので、30歳の記念の時計はロレックス以上のブランドにしたいと考えています。

ロレックス以上のブランドとは?という方は、1記事でわかる!時計ブランド44社の特徴と格付け 2020年度版を読んでいただければと思います。

なぜ初めての時計にロレックスのサブマリーナにしたのか?その出会いの物語は正規店で購入!ロレックス サブマリーナを最初の腕時計に選んだ理由を読んでいただければ嬉しいです。

条件2: ドレスウォッチかラグジュアリースポーツウォッチ

私はダイバーズウォッチ、パイロットウォッチ、クロノグラフを持っています。

コレクションのバランスを考えれば、ドレスウォッチかラグジュアリースポーツウォッチ(or 3針スポーツウォッチ)を揃えたいと考えています。

条件3: 文字盤の色は白・シルバー・ブルーのどれか

サブマリーナが黒色なので、それ以外の色で考えています。

そうなると、白・シルバー・ブルーが有力だと思います。

特にドレスウォッチなら白かシルバー、スポーツウォッチならブルーが濃厚です。

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30歳の記念時計候補に挙がった9本

「ロレックス以上のブランド」

「ドレスウォッチかラグジュアリースポーツウォッチ」

「文字盤は白・シルバー・ブルー」

の3つの条件の中から絞り出した候補が次の9本です!

それぞれの時計の紹介と、所感を書いていきたいと思います。

候補1: パテックフィリップ 「カラトラバ」

お気に入りポイント
時計界の頂点たるステータス性
丸型時計の模範であり不変の定番
圧倒的な薄さと着け心地の良さ

30歳の時計候補その1は、全ての時計ブランドの頂点と言われる、パテックフィリップから「カラトラバ」です。

カラトラバが誕生したのは1932年。

デザインは機能により決定されるという、ドイツのバウハウス哲学を反映して、時計学者にデザインされました。

丸型時計の模範と評され、現代まで大きなデザイン変更は無く、永世定番として、世の紳士の憧れとなっています。

個人的にすごいなと思うのは、1900年代~1930年代前半の時計は、アール・デコの影響か、レクタンギュラーの時計(長方形の時計)の全盛期に、丸型の時計で傑作になっていることです。

今でこそ丸形の時計が主流ですが、当時は、カルティエのサントスやタンク、ジャガールクルトのレベルソやオメガのマリーンなど、レクタンギュラーの名作と言われる時計が数多く登場している時代です。

アール・デコの最盛期にあって、バウハウスという選択がすごいと思います。

数あるカラトラバの中でも、Ref. 5196は、初代カラトラバ Ref.96の流れを汲み、いわば正当な血筋にあると言えるでしょう。

サイズはかつての30mmから現代に合わせて37mmと大幅にサイズアップされていますが、今日においてはベストサイズだと感じます。

手巻き式のため、7.2mmと極めて薄く、シャツに干渉することなく、袖口に収まるのも素晴らしいです。

一見、至極シンプルなのですが、ただモノならぬオーラがひしひしと伝わってくる時計です。

漢字で例えるなら「光」でしょうか。邪悪なものを寄せ付けない、聖なる光を放っているかのような、そんなオーラに纏われているように感じました。

ちなみに、”カラトラバ”という名前は、1100年代に、外敵の襲撃から国を守ったスペイン騎士団の”カラトラバ十字”から来ており、パテックフィリップのロゴにもなっているほどで、由緒正しき出生があります。

パテックフィリップには、数々の名品がありますが、その中でも自社のブランドロゴの名前を冠するカラトラバこそ、同社の顔とも言えると思います。

いつかは手に入れたいと思っている時計です。それを30歳で手に入れてしまうか…。究極の一本ですが、30歳にはまだ早いかもしれないとも思っています。

候補2: ランゲアンドゾーネ 「サクソニア」

お気に入りポイント
世界五大時計のステータス性
ブランドの姿勢とストーリー性
二度組による美しすぎるムーブメント

世界五大時計の一翼を担う、イツの至宝ランゲアンドゾーネから、「サクソニア」を候補その2に選びました。

ランゲアンドゾーネの創業の物語が個人的に好きなので、簡単に紹介させていただきます。

ランゲアンドゾーネは1845年、アドルフ・ランゲによりドイツのザクセン州グラスヒュッテの村で創業されました。

元々宮廷時計師の弟子であったランゲは、時計修行の旅を終えた後、資源枯渇などで貧困に苦しんでいたグラスヒュッテを救う為、時計産業による村おこしをはじめます。

”ランゲとその息子たち”によって、ドイツ時計の聖地へと変貌していったのです。

ランゲアンドゾーネは、第二次世界大戦から軍需工場として接収され、空爆により焼失してしまうのですが、ベルリンの壁崩壊後、4代目ウォルター・ランゲによって見事に復興を果たします。

そして、復活から極僅かの期間で、世界五大時計に数えられるほどの地位にまで上り詰めています。

そんなランゲアンドゾーネの特徴は、”美しすぎるムーブメントの磨き込み”と、全てのモデルで実施している”二度組み”です。

この二度組みは、一度時計を組上げて、検査したのちに、またばらしてパーツを一から磨き上げて、また組みなおすという非常に手間のかかる作業です。

超一流ブランドでも、特別なモデルにしかしていないこの手法を、なんと全ての時計で実施しています。

それゆえに、年間の生産本数がとても少なくなってしまうのですが、一切の妥協を許さず、理想の時計を目指し続けるのがランゲアンドゾーネなのです。

唯一、パテックフィリップと双璧を成す事ができるブランドとの評される事に違わず、外装も内装も圧巻の美しさとオーラを宿しています。

さて、このサクソニアは、1991年ブランドが再興した際に、発表した4つのモデルのうちの一つです。「サクソニア」とは、同社の故郷「ザクセン州」の呼び名であり、いかに大切なモデルであるかが読み取れます。

同社の中で、もっともシンプルなモデルであり、価格的に入門機的な立ち位置ですが、その作り込みと美しさは、決して入門機のそれではありません。

実際、私も手に取ってみましたが、シンプルでありながら繊細な作り込みが随所に感じられる時計です。

特に裏から見えるムーブメントは、極めて美しく、ずっと眺めていたいほど。手に巻かせてもらった時は、ものすごい多幸感に包まれました。

時計本体はもちろん、ランゲアンドゾーネの精神や歴史、クラフトマンシップも含めて非常に憧れる時計です

これもカラトラバと同じく、いつかは手に入れたい時計ですが、30歳にはまだ早いか…と躊躇してしまう敷居の高さを感じています。

候補3: ヴァシュロン・コンスタンタン 「フィフティシックス」

お気に入りポイント
世界三大時計のステータス性
フォーマルとカジュアルどちらもこなせる絶妙なバランス
このクラスでは考えられない戦略的価格

1755年創業以来、一度も途切れることなく時計を作り続けている世界最古の時計ブランドから、「フィフティシックス」を候補その3に選びました。

フィフティシックスは、同社が1956年に発表したRef.6037にインスピレーションを得て、現代的なデザインを取込みブラッシュアップされたモデルです。

シルバー文字盤は内円と外円で異なる仕上げを施しており、多彩な表情を見せてくれるので飽きることがありません。

また、インデックスはアラビア数字とバトン型のバーインデックスを組み合わせており、ドレッシーでありながら、カジュアルにも相性が良く、絶妙なバランスを保っています。

そのおかげで、フォーマルからカジュアル着まで、幅広くカバーしてくれる頼もしい相棒となるでしょう。

事実、ヴァシュロンは同モデルを「デイリーラグジュアリー」と位置付けており日常使いを前提としてデザインしています。

裏面は、シースルーになっており、マルタ十字がオープンワークされたK22ローターの美しい自動巻きキャリバー1326を見る事が出来ます。

私も、実物を店舗で見させてもらったのですが、あまりの美しさとカッコよさに終始「うわぁ…うっっわぁ…」を連呼していました(気持ち悪い)。

正直、画像ではそこまで期待していなかったのですが、実物のオーラは物凄く、さすが世界三大時計と言った出来です。

しかも、このクラスの時計としては破格の値段で、かなりの衝撃でした。コストパフォーマンスが素晴らしいです。

雲上ブランドでありながら、幅広い範囲で日常使い出来そうなカジュアルさが良いですね。30歳の腕元でも似合いそうで、かなり有力候補です。

候補4: オーデマ・ピゲ「ロイヤルオーク」

お気に入りポイント
歴史的意義とストーリー性の高さ
ステンレスとは思えない圧倒的な輝きと存在感
高い資産価値

候補その4は、ラグスポから。やはり世界三大時計ブランドの一角オーデマ・ピゲから、「ロイヤルオーク」を挙げたいと思います。

近年大人気を博している、1972年に発表されたロイヤルオークこそが、ラグスポの原点です。

発売から現在まで50年弱経っていますが、初代と現代ではほとんどデザインの変更がありません。初めから完成されたデザインであり、タイムレスな時計です。

「ロイヤルオーク」という名前は、ジェラルド・ジェンタが着想を得たという英国駆逐艦ロイヤルオークの舷窓から来ています。

防水性は5気圧と、必要最低限ですので、強い雨や手洗いには気を付ける必要がありますが、通常生活の中では比較的安心できるスペックを備えており、薄さも10mm強と、シャツの袖の下に収まりが良いです。

また、その独特の研磨と仕上げで、ステンレススチールとは思えないほど煌びやかに輝きます。

歴史的意義、資産価値、ステータス性、質感、デザイン、汎用性などあらゆる面で最高レベルにバランスが取れている時計はごくわずかだと思います。

このブルーは価格が高騰しすぎて買えませんが、白やグレーであれば行けそうです。

特に白色が気になります。光の当たり方で一番表情が豊かに変化しそうだからです。ロイヤルオークのブレスレットと相性が良さそうです。かなり有力候補です。

候補5: ヴァシュロン・コンスタンタン「オーヴァーシーズ」

お気に入りポイント
高い実用性と耐久性
工具無しベルト交換によるTPOへの対応力の高さ
深く澄んだ美しいブルーの文字盤

候補その5は、260年以上途切れることなく時計を作り続けている世界最古の時計ブランドであり、世界三大時計ブランドの一角ヴァシュロン・コンスタンタンから、「オーヴァーシーズ」を選びました。

オーヴァーシーズのオリジンとも言われる、ステンレス製スポーツモデル「222」が発表されたのは、1977年のこと。

ドイツ人の著名時計デザイナーヨルグ・イゼック氏によるデザインでした。

そして正式に「オーヴァーシーズ」として発表されたのは1996年のことです。

その名の通り、「旅への誘い」をテーマとして「世界を飛び回る人へ向けたエレガントなトラベルウォッチ」として位置付けています。

そのため、初代・二代目オーヴァーシーズの裏蓋には、アメリゴ・ヴェスプッチ号が描かれていました。

2016年には、現行機となる三代目オーヴァーシーズが発表されます。

特徴的なベゼルの形やブレスレットの形は、同社のロゴである「マルタ十字」をモチーフにしています。

ちなみにこのマルタ十字は、聖ヨハネ騎士団の象徴であり「忠誠心、敬虔さ、率直さ、勇敢さ、名誉、死を恐れないこと、弱者の庇護、教会への敬意」という8つの騎士道を表していると言います。

私の考える、オーヴァーシーズの一番の強みは高い「実用性」「耐久性」です。

飛行機に乗る際にの手荷物スキャンで磁気帯びをしないように、2万5000A/mの高い耐磁性を備え、防水性も150mを実現しています。

さらに、金属ベルトのほかにレザーベルトラバーベルトが付属されており、シーンに応じて工具無しでワンタッチでベルトを交換することができます。

このように、高いスペックとベルト交換システムなどによるユーティリティの良さは、長く使う上で非常に重要な要素です。

また、ブルー文字盤の美しさは、すべての時計の中でも一番だと個人的には思います。

私は海で働いているのですが、現物を見た時に、太平洋のど真ん中で見た、深く澄んだコバルトブルーを思い出したほど美しい色だと思いました。

また、海繋がりで、22金のローターが、船乗りには欠かせないコンパスローズになっているのも、個人的にはグッときたポイントです。

高い実用性やユーティリティ、ヴァシュロン・コンスタンタンという通なブランド性も魅力です。これもかなり有力な候補です。

候補6: パテック・フィリップ「ノーチラス」

お気に入りポイント
圧倒的なステータス性と資産価値の高さ
薄いケースによる着け心地の良さ
フォーマルな「ブルーグレー」の文字盤

誰もが認める世界最高の時計ブランドパテック・フィリップから、「ノーチラス」を候補その6に選びました。

ノーチラスは1976年に発表されました。デザイナーはロイヤルオークと同じくジェラルド・ジェンタ氏です。

「ノーチラス」という名前は潜水艦ノーチラス号から来ており、その舷窓からデザインの着想を得たそうです。

以来、基本的なデザインはほぼ変わらず、わずかなモデルチェンジを繰り返しながら、現在まで続いています。

ノーチラスの強みは圧倒的なステータス性資産価値の高さです。

定価は約300万円ですが、ロイヤルオークと同じく、正規店の店頭で買う事はほぼ不可能、予約すらも受け付けてもらえない状態です。

その結果、中古市場では価格が上昇し続け、約800~1000万円の間で推移しています。

まさに選ばれしものの時計、王様の時計といったところでしょうか。

もちろん、時計としての魅力も素晴らしいです。

ステンレススチールと言えども、さすがはパテック・フィリップ、本当に文字盤やケースなど細部に至るまで綺麗な仕上げを施しています。

ロイヤルオークはギラギラという眩い輝き方ですが、対してノーチラスはしっとりとした輝きというか、上品な輝き方をします。

このジャンルの人気カラーである「ブルー」がノーチラスにもあるのですが、ノーチラスの場合は、「ブルーグレー」というようなカラーになっています。

これは万年筆のインクで、最もフォーマルな色としても認知されているカラーです。

スポーティな中にも、フォーマルさを忘れないのは、さすがはパテック・フィリップだと思います。

また、防水性は120mと必要十分です。

厚さは何と8.5mmと、御三家の中でも圧倒的な薄さを実現しています。

これにより優れた装着性を実現させ、スーツやシャツの袖口にもスッと収めることができます。

高いステータスや資産価値、上品さや装着感が魅力的な一本です。しかし、ちょっと手が出ない価格ですね…。

候補7: ブレゲ「マリーン」

お気に入りポイント
ブレゲならではの特徴的なディテール
他の時計には無いクラシカルさ
海・船へのモチーフ

1775年に天才時計技師ルイ・ブレゲによって創業されたブレゲ。

ルイ・ブレゲは、世界初の腕時計や自動巻き機構、クロノグラフ、トゥールビヨンなど、今日では時計の常識となっている機構を次々に発明しました。

そのため、彼は「時計の歴史を2世紀早めた時計技師」「時計界のレオナルドダヴィンチ」と呼ばれています。

彼の顧客は歴史上の人物も多く、あのマリーアントワネットナポレオン・ボナパルトも名を連ねています。

そんな偉大な創立者を持つブレゲのラグジュアリースポーツウォッチ「マリーン」を候補その7に選びました。

マリーンは、1990年にデビューした時計で、ブレゲの伝統的な特徴を継承しながらスポーティな腕時計となっています。

マリーン誕生の由来は、ブレゲがフランス海軍のマリン・クロノメーター(航海用精密時計)の制作に携わっていたことに由来します。

2004年には第二世代「マリーン 5517」が発表され、2018年には第三世代となる「マリーン 5817」が発表されています。

第二世代のマリーン5517にステンレススチール素材のものがあったのですが、第三世代のマリーン5817からはステンレススチールがなくなり、チタンかゴールド製のみとなっています。

マリーン5517やマリーン5817は、いずれも100m防水を確保し、サイズは39mmか40mmと非常に扱いやすいスペックを備えています。

加えて、コインエッジベゼルやブレゲ針など、ブレゲならではの特徴も楽しむことができます。

文字盤やローターなどのデザインは変更になりましたが、いずれも「波」「船の舵輪」をイメージしており、その名の通り海をモチーフにしています。

ラグスポの中では、時にクラシカルなオーラが漂っていて魅力的です。これもなかなか有力な候補です。

候補8: ショパール「アルパイン イーグル」

お気に入りポイント
美しい仕上げの外装と文字盤
クロノメーター級の精度
高い耐久性を持つ特殊なステンレス素材

ジュエラーとしても名高いChopard(ショパール)から、2019年に発表された「アルパイン イーグル」を候補その8に挙げたいと思います。

2019年発表という新作でありながら、この位置に来るのは本当にすごいことです。それくらい、現物を見た時に感動しました。

アルパインイーグルは、1980年に生み出した最初のステンレス時計「サンモリッツ」を現代的に解釈したモデルです。

その特徴的な名前は、アルプスの豊かな自然に対する情熱と、そこに生息するイーグル(ワシ)の圧倒的な力強さ“をモチーフに時計を作ったことに由来するようです。

まず文字盤の美しさが目に入ります。

特徴的な螺旋状の模様は、イーグルの眼を表しているとのことで、これがとてもカッコ良いです。水色に近いような淡いブルーからは、清楚感やフレッシュさを感じることができます。

インデックスも素晴らしいです。御三家はいずれもバーインデックスなのですが、このアルパインイーグルは、12,3,6,9がローマ数字になっており、高貴さを感じさせます。

しかし、インデックスの末端は、丸みを帯びさせることで、ポップさを残し、フォーマルとカジュアルのちょうど中間をとっているようで、見事なバランス調整だと感じました。

さらに日付表示は4時半位置にあり、文字盤のバランスを崩していません。これは個人的には嬉しいポイントです。

「ルーセント スティール A223」という高い光度耐久性をもつケースに注目すると、太いラグに8本のビス止めが施されています。

これは、ラグジュアリースポーツウォッチのアイコンとも呼べるような特徴です。

ですが、1980年のサンモリッツにも同様の特徴があり、決して思いつきでデザインされたものではなく、歴史的な背景があることがわかります。

また、部位によって異なる磨きや仕上げが施されており、高級感立体感を感じることができますが、これはゴールドと同じくらいの輝きを持つ「ルーセント スティール A223」との組み合わせならではでしょう。

ムーブメントは、クロノメーター規格の自社製ムーブメントを備えている点も素晴らしいと思います。

ローターは22金を使用している御三家とはことなり、ステンレススチールですが、そうすることでコストを抑えていると考えれば、個人的には良い判断だと思います。

スペック、サイズ、質感、価格そのどれも高レベルでバランスがとれており、非常に商品力が高い一本です。

御三家のラグジュアリースポーツウォッチがどれも200万円以上であることを考えると、かなり魅力的です。有力候補の一つです。

ちなみに、インプレッションはショパール アルパインイーグルの実機を見てきたので速攻レビュー!の記事で、徹底評価しています。

候補9: ジャガールクルト「レベルソ」

お気に入りポイント
長い歴史と不変でアイコニックなデザイン
反転機能とその誕生ストーリー
クラシカルで知的かつ玄人な雰囲気

超絶技術屋集団のジャガールクルトから、レベルソを候補その9に選出しました。

ジャガールクルトと言えば、1833年の創業以来、数々の発明や特許、1000種類以上のムーブメントを製造し、あの世界三大時計の全てにムーブメントを供給していた程の真のマニファクチュールです。

その技術力の高さ故、時計だけではなく、「時計製造のための機械」における発明を繰り広げ、ミクロン単位を測定できる史上初の計器「ミリオノメーター」なども発明しています。

さらに発想も良い意味で変態的で、室内の気圧差だけで半永久的に動き続ける時計や、クオーツ時計のようにステップ運針する機械式時計など、他のメーカーには到底できない離れ業も持ち合わせています。

そんなジャガールクルトの中で、もっとも有名な時計が、この「レベルソ」です。

このレベルソは1931年、インド駐在中のイギリス将校から、ポロの競技中でもガラスが割れない時計が欲しいという依頼に応えて誕生しました。

当時のガラスの質は悪く、激しい衝撃があっては壊れてしまうものばかりでした。そこで、ジャガールクルトはなんと、文字盤を反転させることを思いつき、この「レベルソ」を開発したのです。

四角い時計(レクタンギュラー)といえば、男性はこの「レベルソ」、女性はカルティエの「タンク」を思い浮かべる人が多いかと思います。

レベルソの見た目の一番の特徴は、直線を基調とした造形ですが、これは、”アール・デコ”と呼ばれる新しい芸術の特徴です。

“アール・デコは1925年のパリ「アール・デコ展」(現代装飾美術・産業美術国際博覧会)を機に開花し、「世界で初めて世界を一周した芸術」などともいわれる、世界中を席巻した芸術です。

そしてそのアール・デコは、実はカルティエの創した様式であり、またアール・デコの主役はカルティエでした。レベルソが生まれたのは、1931年。

まさにカルティエの生み出したアールデコの影響を強く受けていたのだと思います。

レベルソは、反転できることを活かして、表と裏の両方に時計を付けて、二地点の時刻を見れるようにしたり、白文字盤と黒文字盤を昼と夜で使い分けたりすることができます。

また、裏面に時計がないシンプルなモデルもあり、そこに記念日やイニシャルを彫刻することもできます。

出生はスポーツウォッチでありながら、その控えめなデザインと雰囲気から、現在では「ドレスウォッチ」として考えられることも多く、スーツとの相性はばっちりです。

ジャガールクルトという生真面目なブランドの性格や、四角い時計の雰囲気から、「クラシカルで知的、真面目な時計好き」という印象を持たれやすいと思います(私はそう思ってしまいます)。

クラシカルで歴史のあるもの、玄人感の強いものが私は好きなので、これもかなりの有力候補です。

私が30歳で買いたい時計の候補まとめ

出典: https://pixabay.com/
30歳で買いたい時計の候補
1. パテック・フィリップ カラトラバ

2. ランゲアンドゾーネ サクソニア
3. ヴァシュロン・コンスタンタン フィフティシックス
4. オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク
5. ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ
6. パテック・フィリップ ノーチラス
7. ブレゲ マリーン
8. ショパール アルパインイーグル
9. ジャガールクルト レベルソ

いかがだったでしょうか?

今回は私が30歳で欲しいと思っている時計の候補を紹介しました。

私が30歳で買う時計、この9本のうちのどれだと思いますか?当たったら凄いです!

ただ正直、どの時計も30歳の若造には早すぎる気がします。汗

しかし冒頭にも書いたように、5~10歳年を取ってから似合う時計を見据えて買うと良いと思っています。

今の自分より、レベルの高いものを持つことが、自分を引っ張り上げてくれるような気がしているからです。

26歳でロレックスのサブマリーナを買いましたが、普通に考えたら若造すぎるかもしれません。

しかし、そのサブマリーナから多くのことを学びましたし、時計の魅力を気づかせてくれて、今ではこうしてブログを書くまでになっています。

今は、26歳の頃よりもサブマリーナが少しは似合うようになったかなと密かに思っています。笑

皆さんも「○○歳でこの時計がほしい!」という目標を立ててみると、人生に良い影響を与えてくれると思います!

腕時計を購入する際の参考にしてもらえればと思います。

以下の動画で、今回の内容を映像でさらに分かりやすく解説しています。

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ではまた!ありがとうございました。

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