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クロノグラフとは?選び方とおすすめベスト5【車好きも必見】

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『クロノグラフって何?』『選ぶときのポイントは?』『おすすめモデルは?』

こんな疑問をお持ちではないでしょうか?

そんな疑問を解決するため、本記事は【クロノグラフとは何なのか?選ぶときのポイント3つ、おすすめモデルベスト10】を紹介します。

この1記事で、クロノグラフの全てを網羅的に学ぶことができます。

この記事を書いている僕は、腕時計愛好歴4年、有名雑誌の時計レビュー企画で1000通の中から大賞に選ばれたり、腕時計コンサルタントとして一人ひとりにぴったりの腕時計を見つけるお手伝いをしています。

僕は今でこそ、大の時計好きですが、初めの頃は「クロノグラフって何?」「どんなモデルがあるの?」とわからないことだらけでした。

そこから色々と調べて、今ではクロノグラフの特徴や、選ぶときのポイント、おすすめモデルまで選べるまでに至りました。

この記事では、私のクロノグラフに関する知識をぎゅっとまとめたので、参考になれば嬉しいです。

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1. クロノグラフとは?

出典: https://pixabay.com/

1-1. 特徴

クロノグラフの特徴
ストップウォッチ機能付き時計のこと。分厚いものが多い
常に人気のあるジャンルだが、開発には莫大な費用と期間がかかるため”自社製”ムーブメントを持っているブランドは多くはない
シンプルなモデルに比べて維持費が高い

クロノグラフとは、わかりやすく言うと、「ストップウォッチ機能付き時計」のことです。

ちなみにクロノグラフという言葉は、ギリシア語の「クロノス=時間」と「グラフォス=記す」を合わせた造語になっています。

クロノグラフは、内部の部品が多くなる為、分厚く大きい傾向にあります。そのため、フォーマルなスーツには主張が強すぎて似合いません。一方で、休日のカジュアル着にはとてもよく似合います。

通常、ベゼルに数値が割り振られており、ストップウォッチ機能を活かした計測ができます。

例えば、モータースポーツの現場では車の平均時速を測る「タキメーター」、戦争時には大砲を使って距離を測る「テレメーター」、医療現場では脈拍を測る「パルスメーター」用の数値がベゼルに書かれています。

クロノグラフは、その計器感が男心をくすぐり、とても人気のジャンルです。

しかし、自社で開発するには莫大なコストと長い年月が必要なため、自社製ムーブメントをもっているブランドは多くはありません。大抵が汎用品のムーブメントを使っています。

それゆえに、“自社製”クロノグラフを持っていることは、一流ブランドの証でもあり、名機と呼ばれる時計が多いのも特徴です。

かっこいい反面、シンプルなモデルよりも維持費がかかるので注意が必要です(オーバーホール費用はシンプルモデルの約1.5倍)。

1-2. 歴史

クロノグラフの歴史
1816年 天文学用のクロノグラフが開発される
1915年 ブライトリングが現在のクロノグラフの原型となる”プッシュボタン式”クロノグラフを開発
1969年 「セイコー」「ゼニス」「ブライトリング・ホイヤー・ハミルトン・デュボア連合」が一斉に自動巻きクロノグラフを開発

現在のストップウォッチの原型となる時計が、ブライトリングから開発されたのは1915年のことです。

1914年に勃発した第一次世界大戦では、初めて数々の機械兵器が投入され、飛行機も戦闘に使われ、爆弾投下や偵察など、正確な経過時間を知る必要になった背景があったためです。

このストップウォッチ(クロノグラフ)は”手巻き式”でした。

時は流れ1960年代、時計は”自動巻き式”が主流になり、手巻き式の時計は衰退の一途を辿っていました。特に手巻き式クロノグラフは、部品の摩耗が激しく特に衰退していたそうです。

これを打開するために、クロノグラフを主軸に置くメーカーは”自動巻き”クロノグラフの開発に着手し始めます、

ブレイクスルーが起きたのは、1969年。世界初の「自動巻きクロノグラフ」が誕生・発売されました。

この世界初の栄冠はセイコーだと言われています。しかし、当時の広告や記事では、そこまで大々的なものではなく、セイコー自身も自分達が世界初という認識はなかったのかもしれません。

遅れる事数か月、ゼニスから、かの有名な自動巻きクロノグラフ「エルプリメロ」が誕生します。

続いて、ブライトリング・ホイヤー・ハミルトン・デュボア連合で開発した自動巻きクロノグラフが発表されます。

自動巻きクロノグラフの開発には、長年の研究と莫大な費用がかかります。

しかし、3つのチームが同じ年に相次いで発表、世界初はタッチの差であったのは非常に面白く、今も時計界に語り継がれる伝説となっています。

1-3. 個人的所感

RY的所感
一本目ではなく、二本目以降に買うのがおすすめ
休日用の時計として最適
歴史に残る名機が多く、選ぶ楽しさがある

クロノグラフはギミック感がかっこよく、ついつい初めての時計として手を伸ばしてしまうのですが、個人的には二本目以降に買うのが良いかと思います。

その理由は、

①耐久性がさほど高くない

②維持費が高い

③スーツにはあまり似合わない

④ストップウォッチ機能は意外と使わない

からです。

クロノグラフは複雑機構のため、使用している部品が多く、繊細です。そのためシンプルなスポーツウォッチやダイバーズウォッチと比べると耐久性が高くありません

そのため、衝撃や水気に気を付ける必要があります。

また、もし壊れた場合や定期的なオーバーホールでは費用がシンプルなモデルの1.5倍程度掛かってしまいます。

初めての時計は、やはりシンプルで頑丈な時計を買うのが王道でおすすめしやすいです。

また、クロノグラフは分厚いことが多く、フォーマルなスーツには悪目立ちする可能性があります。

したがって、使用シーンや服装が限られてしまうので、やはりこの点からも二本目以降におすすめしたいと思います。

一方で、二本目以降として最適な時計だと思います。

ギミック感が満載で所有感がとても高いですし、休日のカジュアル着はとてもよくマッチします。

クロノグラフはモータースポーツと関係が深いので、ドライブのお供としても気分を盛り上げてくれるでしょう。

また、クロノグラフは各社開発に莫大な費用と期間を掛けているため、各ブランドの力作が揃っています。

そのため、歴史に名が残るような名機が多く、選んでいても楽しいと思います。

クロノグラフはどんな服に似合うのか気になる方は、以下の記事もおすすめです。

2. クロノグラフを選ぶときに見るべき3つのポイント

チェックポイント3つ
ベゼルのメモリ
プッシュボタン
厚さ

2-1. ベゼルのメモリ

出典: https://www.artofmanliness.com/articles/use-chronograph-tachymeter-wristwatch/

クロノグラフは、ベゼルに数値が割り振られており、ストップウォッチ機能を活かした計測ができます。

そのほとんどは、車などの平均時速を測る「タキメーター」ですが、中には戦争時に大砲を使って距離を測っていた「テレメーター」、医療現場で脈拍を測る「パルスメーター」用の数値がベゼルに書かれているものもあります。

欲しい計測機能で時計を選ぶのもありだと思います。

2-2. プッシュボタン

出典: https://blog.thewatchsource.co.uk/2016/06/24/omega-speedmaster-professional-moonwatch-42mm-unboxing-review-311-33-42-30-01-001/omega-speedmaster-professional-moonwatch-42mm-unboxing-review-311-33-42-30-01-001-18/

クロノグラフはストップウォッチなので、当然プッシュボタンが付いています。

このプッシュボタンの押し心地を試してみて下さい。時計それぞれに異なる押し心地があり、面白いと思います。

また、時計によってはボタンがネジ式になっていて、プッシュするにはいったんネジを緩める必要があるものもあります。

こうすることで、誤作動を防止するのと、水分や埃が時計の中に入ってこないようにしているのです。つまり耐久性が高い時計です。

プッシュボタンはクロノグラフならではの機構なので、ぜひ注目してみてください。

2-3. 厚さ

出典: https://www.prestigetime.com/blog/breitling-navitimer-rattrapante-review.html

クロノグラフは、シンプルな時計に比べて、部品の数が3倍にもなると言われています。

その分、どうしても時計本体が分厚く・重たくなってしまいます。

その厚さや重さが自分の許容できる範囲かどうか、手に載せて確かめてみて下さい。

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3. クロノグラフ おすすめベスト5

第1位: ロレックス「デイトナ」

RY的おすすめポイント
高い資産価値とステータス性
ロレックスならではの圧倒的な精度と堅牢さ
質の高い外装

栄えある第一位は、ロレックスの「デイトナ」を挙げたいと思います。

デイトナは圧倒的な人気から正規店で買う事はほぼ不可能な状態。そのため、中古品でさえも定価よりもはるかに高い金額で取引されています。

したがって、とても高い資産価値とステータスを誇ります。まさに時計のアイコン的存在でしょう。

おそらく「腕時計」と聞いてパッと思い描くのはこのロレックスの「デイトナ」か「サブマリーナー」ではないかと個人的に思います。

また、デイトナはロレックス唯一のクロノグラフですが、他のモデルと同じく圧倒的な精度の高さと堅牢さを持ちます。

ロレックスの使っているステンレススチール「904L」は、高い耐腐食性と耐傷性を誇ります。さらにベゼルはセラミック製のため傷に対して鉄壁の防御力を持ちます。

さらに精度は日差+/-2秒以内という、驚異的な精度です。

この通り、デイトナは圧倒的な精度の高さと堅牢さを持つのですが、これに加えて非常に美しい外装を持ちます。

通常、頑丈=野暮ったいというかゴツゴツして美しさに欠けるイメージですが、さすがはロレックス。非常に美しい仕上げも施されています。

またデイトナは、アメリカのデイトナビーチで行われるカーレースに名前が由来されるように、モータースポーツととても関係が深いです。

レーサーでもあり、3度のアカデミー賞を受賞した大俳優でもある「ポール・ニューマン」もこの白いデイトナRef.6239を着用していました。

このデイトナRef.6239の裏蓋には、「DRIVE CAREFULLY(安全運転で)」と、妻からのメッセージが刻印されていたのです。

レーサーである夫の安全と無事を何よりも願う妻の想いが込められた一品でした。

ポール・ニューマンはこの時計を娘のボーイフレンドに託します。

彼は大事に保管し続け、2017年に財団を立ち上げ、寄付するためにオークションに出します。

その結果、それまでの最高落札価格5.8億円を大きく上回る、史上最高価格の20億円で落札されたのです。

ちなみに、ポール・ニューマンはデイトナRef.6239を娘のボーイフレンドに譲った後、黒のデイトナを着用します。

その黒のデイトナの裏蓋には、妻からのメッセージ「Drive Slowly(ゆっくり運転してね)」となんともウィットに富んだメッセージが込められていました。

このように、デイトナにはストーリー性にも富んでいます。

もし正規店で見つければ、迷わず買う事をおすすめします。

クロノグラフは二本目以降が良いと書きましたが、正規店で買えるならデイトナは初めての時計としてもおすすめです。

第2位: ゼニス「エルプリメロ」

RY的おすすめポイント
歴史的意義のある名機
古典的なムーブメントで時計愛好家からの人気も高い
ストーリー性の高さ

第2位は、クロノグラフの超名門ゼニスから「エルプリメロ」を選びました。

クロノグラフの歴史のところでも書いた通り、ゼニスは世界初の自動巻きクロノグラフを開発した一社でもあります。

ゼニスの自動巻きクロノグラフ「エルプリメロ」は、生きた化石と言えるほどに、古典的な構造をしているだけでなく、1秒間に10振動という最速のハイビートを刻むことがマニア心をくすぐっています。

いわば、クラシックレーシングカーのようなもので、今なお時計マニアから非常に人気を博しています。

あのロレックスのデイトナでさえも、かつてはエルプリメロのムーブメントを載せていたほどの名機です。

また、エルプリメロには面白い物語があるので、少し紹介します。

アメリカ資本に買収されたゼニスは、「これからはクォーツの時代だから、機械式の資料は全て破棄するように」と、オーナーから通達されました。

これは、ゼニスの渾身の力作である「エルプリメロ」も同じでした。

一人の時計技師がオーナー陣に「きっとまた機械式時計の時代が来るから、資料は残したい」と懇願しました。しかし、それは却下。全て破棄との命令が下されてしまいました。

時は流れ1980年代、機械式時計の良さが見直されるようになり、ゼニスも機械式時計を復活させたかったものの、機械式時計の資料は全く残っていませんでした。

困り果てていたところに、あの時計技師が、機械式時計の資料を持ってきました。

実は、オーナー陣に資料の破棄を命令された後、彼は独断でこっそりと資料を持ち帰り、屋根裏部屋に隠していたのでした。

これにより、ゼニスはエルプリメロの生産を再開する事ができ、今日でもクロノグラフの名門としての地位を維持しています。

そして彼の英断は、歴史的名機エルプリメロを守り、世界中の全時計ファンから英雄として認識されています。

このようにエルプリメロは歴史的意義やストーリー性が高く、また機械的機構もマニア心をくすぐる物があり、おすすめです。

第3位: オメガ「スピードマスター」

RY的おすすめポイント
人類史上最も偉大な挑戦を成し遂げたストーリー
プロフェッショナルなスペック
豊富な種類と比較的求めやすい価格帯

「ムーンウォッチ」の異名を持つ、オメガ「スピードマスター」を第3位に選びました。

スピードマスターは1957年に誕生しました。その名の通り、元々モータースポーツでの使用を目的として開発された時計です。

ところが、今日では「月面に降り立った時計: ムーンウォッチ」としてその名を馳せています。その経緯を少し紹介したいと思います。

時は1960年代、ロシアとアメリカは宇宙開発を競い合っていた時代。アメリカのNASAは、宇宙での使用に耐えうる時計を探していました。

様々なブランドの一般販売品を買って来て、あらゆる試験を行った結果、唯一宇宙での活動に耐えられると合格したのがスピードマスターでした。

それからスピードマスターは、NASAの公式装備品となり、1969年の月面着陸という人類初の偉業達成の一員となったのです。

これにより、スピードマスターはムーンウォッチと呼ばれるようになりました。ここまでは割と有名な話です。

しかし、スピードマスターの本当の真価は、この翌年の1970年、アポロ13号で発揮されることになります。

アポロ13号はもともといわく付きでした。13はキリスト教圏では、不吉な数字とされているうえに、発射時刻も13時13分だったのです。

アポロ13は月面着陸を目指していたものの、発射から2日後、電線のショートから起きた火花によって爆発事故が発生します。

そのためアポロ13は、深刻な水・電力不足に陥り、月面着陸をあきらめ、目標を地球への生還としました。

しかし電力を最小限に抑える為、ほとんどの計器が使えない状況です。

それでも何とか月を周回し、地球に向かう頃になると、今度はアポロ13の軌道がそれている事が発覚します。

地上管制の計算の結果、軌道を地球上へ戻すには、月面着陸用船のエンジンをぴったり14秒噴射しなければならないことが分かりました。

しかし、宇宙船の計器は使えません。彼らの腕に巻かれたスピードマスターを除いては。

彼らはスピードマスターのクロノグラフ機能(ストップウォッチ機能)を用いて、14秒ぴったりエンジンを噴射。そして、無事地球に帰還しました。

この華麗な帰還劇は、「最も成功した失敗(Successful failure)」「偉大な失敗」と呼ばれ、今でも語り継がれています。

そしてその立役者となったオメガには、乗組員の命を守ったとして、NASAからシルバー・スヌーピー賞が贈られたのでした。

このように、スピードマスターは、豊富なストーリーに彩られています。

そしてNASAに唯一承認され、宇宙空間でも稼働できるスペックの高さも証明されています。

また、スピードマスターは派生系がたくさん存在し、中には求めやすい価格のものも多くあるので、好みの一本に出合える可能性が高いと思います。

第4位: ブライトリング「ナビタイマー」

RY的おすすめポイント
唯一無二の機能「フライトコンピューター」
クロノメーター級の精度
アイコニックで完成されたデザイン

パイロットウォッチおすすめ第1位に挙げたブライトリング「ナビタイマー」を第4位に挙げました。

他の時計にはない独自の「フライトコンピューター」が搭載されているのが特徴です。また、しっかりとした歴史的背景があってタイムレスな時計です。

ナビタイマーは、1952年に回転尺付きのクロノグラフとして、アメリカ海軍大佐に考案されました。

パイロットはこれを使って、単位換算や飛行速度や高度、燃料残数などが様々な計算できます。

ナビタイマーは瞬く間にパイロットたちのお気に入りとなり、ブライトリングはアメリカパイロット協会の公式時計として採用されました。

もともとブライトリングは世界で初めてのプッシュ式クロノグラフを開発し、さらに1969年に自動巻きクロノグラフを世界で最初に開発したメーカーの一つです。

その点から考えても、パイロットウォッチはもちろん、クロノグラフのランキングに入ることも納得です。

ナビタイマーのすごい所は、文字盤の緻密なプリント技術です。印刷技術のあまり発展していない1952年当時から、正確な文字盤を作っていたと言います。

さらに驚くべきはデザインのバランスです。これだけ細かく複雑な目盛りと数字の羅列でも、しっかりとした視認性を備えており、デザインも破綻していません。

それどころか、どこをいじっても崩れてしまいそうな、この機能的な完璧なバランスは実に見事です。これからも永遠にこのデザインは変わらないでしょう。

ナビタイマーは様々なシリーズが展開されていますが、個人的には二世代前の2003年以降に発売された「A23322」が一番好きです。

サイズも41.8mmと扱いやすく、ブライトリングの翼入りプリントロゴもあり、裏蓋には温度変換表(℃⇔℉)が記載されているのもプロユースっぽくて好きです。

中身のムーブメントは自社製ではない汎用ムーブメントですが、逆に考えればメンテナンスがしやすく安価に維持することができると思います。

ブライトリングは1999年以降、100%クロノメーター化を宣言しており精度も非常に高くて安心です。

もし自社製ムーブメントにこだわりたい方は、2011年発売の「ナビタイマー01」以降のナビタイマーであれば自社製ムーブメントが搭載されています。

ちなみに、ナビタイマーを使用している有名人はたくさんいますが、モダンジャズの帝王と言われる「マイルス・デイビス」が特に有名です。

第5位: タグホイヤー「モナコ」

RY的おすすめポイント
世界初のスクエア型の防水時計
スティーブ・マックイーンのストーリー
程よい抜け感とお洒落な雰囲気

世界初の自動巻きクロノグラフを開発した一社であるタグホイヤーから「モナコ」を第5位に選びました。

「モナコ」はその名の通り、ヨーロッパ屈指の富豪国家のモナコ公国で開催されるF1グランプリをオマージュして1969年に誕生します。

モナコの凄いところは、世界初の自動巻きクロノグラフを搭載しただけでなく、世界初のスクエア型の防水時計であったことです。

スクエア型は、技術的に防水性を高めることが非常に難しかったのですが、ホイヤーはデザイン的な面白さを求めて開発に挑戦します。

その努力が実って、モナコは誕生しました。

しかし、力作であったにも関わらず、発売当初あまり売れなかったと言います。

モナコの発売された1969年には、スピードマスターが月に行き、ゼニスから「エルプリメロ」が開発され、セイコーから世界初のクォーツ腕時計が発売されるなど、ビッグイベントが続いたため、陰に隠れてしまったのかもしれません。

しかし、1971年、モナコに転機が訪れます。カーレース映画「栄光のル・マン」が公開されたのです。

この映画で、ハリウッドスターであった「スティーブ・マックイーン」がモナコを着用したことで、その知名度が飛躍的に上がることになりました。

ホイヤーはスティーブマックイーンとスポンサー契約を結んでいたわけではありません。スティーブマックイーン自身が、数ある時計の中からモナコを選んだと言います。

スティーブマックイーンが着用したモナコの特徴の一つに「左リューズ」というものがあります。

リューズは通常、右側にあるのですが、ドライバーがハンドルを手にしたときに、リューズが手に当たってしまうのを避けるために左側についていたと思われます。

しかし、スティーブマックイーンはこれを右腕に着けたため、「左リューズ」のモナコは左利き用と捉えられてしまうといった小話もあります。

このようにモナコは、技術的な革新のみならず、デザイン的な面白さもあり、ストーリー性も豊富です。

モナコはファッション大国のイタリアで特に人気が高いようです。やはりデザイン的な面白さから、程よい抜け感を演出できるのでしょうか。

ファッション業界で働く方であれば、スーツにモナコという組み合わせは、特に良いかもしれません。

4. まとめ

クロノグラフのまとめ
クロノグラフとはストップウォッチ機能付き時計のこと
1969年、偶然に各ブランドが自動巻きクロノグラフの開発に成功
開発には莫大な費用と期間がかかるため、歴史に残る名機が多い

いかがだったでしょうか?

クロノグラフは開発に莫大な費用と長い年月がかかるため、歴史に残る名機が多く、面白いストーリーがたくさんありました。

そして自動巻きクロノグラフの開発が、偶然にも1969年に集中したのも面白いですね。

一応ランキングにはしましたが、どの時計も非常におすすめできる名機です。

強いてキャラ付けするなら、

万能のロレックス「デイトナ」
クラシックのゼニス「エルプリメロ」
宇宙のオメガ「スピードマスター」
空のブライトリング「ナビタイマー」
レーシングのタグホイヤー「モナコ」

といったところでしょうか。

たしかに維持費が高かったり、分厚くなりやすかったり、スーツに合わせにくかったりしますが、クロノグラフには、それを上回る魅力が確かに存在します。

二本目以降におすすめと書きましたが、一本目に欲しい!と恋に落ちてしまったら、私は全力で背中を押したいと思います。ぜひ大切に使ってあげてください。

以下の動画で、今回の内容を映像で分かりやすく解説してます。

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ではまた!ありがとうございました。

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